●予防法 東洋蘭がウイルスに感染されると、その株は現在の段階では、薬剤などを使ってもこれを治療する方法は
ありません。近い将来においてもその可能性は極めて少ないと専門の先生方もいわれています。
時々ランのウイルスが治ったとか、ある種の薬が効くというような話を耳にします。
以前農薬として使われたウスプルンやアグリマイシンなどの抗生物質、アルギン酸ソーダのような薬品から
植物の汁液や抽出液等・・・
これらの一部のものには、植物ウイルスの中の特定のものに対しては、伝染防止としてのある程度の効果
は認められているようですが、東洋蘭のウイルス株の治療に効果があるという信頼すべき成績はない
そうです。
もしかりに、これらのものが効いたとすれば、それはウイルスによる病徴によく似たウイルス以外の病気に
よるものか、または他の原因による生理的障害などであったとみて間違いないでしょう。
この不治の難病といわれるウイルスを防ぐには、どうすればよいのでしょう。
・ランの入手時の注意
信頼できてかつ、ウイルスに関心を持っている人や業者から入れる。
葉や袴にウイルスらしい症状のない健全なものをいれる。
・株分け、植え替え時の注意
ハサミやナイフなどの刃物類は、一株処理する毎に煮沸消毒したものを使うか、ライター等で刃を
焼いて使う。
一度使った用土、水苔、鉢などを再使用するときは、煮沸消毒したものを使う。
植え込みが終わってから、水を満たしたバケツの中での鉢の上下は、一鉢毎に水を替える。
・置き場所の注意
ラン棚が上下二段になっているような場合は、上の棚に置かれた鉢にかけた余水が下の鉢に
入らないようにする。
出来る限り葉が擦れ合わないように鉢の間隔をあける。
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